2階建てにするか3階建てにするかで悩んでいる私たち。
私が今一番気になっている中2階(スキップフロア)についてまとめたいと思います。スキップフロアの構造、階数の数え方、メリット・デメリットについてご紹介します。
目次
スキップフロア中二階とは
私たちが今気になっているのが、「中2階(スキップフロア)のあるお家」です。
同じ階層の中に複数の高さの床があり、部屋や区画によって天井の高さが変わる間取りのことをスキップフロアといいます。
空間を有効に使える事、建物に高さを出せる事、人とは違った面白い建物にできる事。私たちの理想に近いものが出来そうだなと、今とても気になっています。
スキップフロアの階数の数え方と建築基準法について
空間を有効利用できるスキップフロアですが、建築基準法により高さ制限があります。
スキップフロアの下部分や屋根裏収納として利用する部分(図で言う水色の斜線部分)は、高さ1.4m以下と決められています。1.4m以上のフロアになってしまうと1階分と判断されるので、そこはスキップフロアにはなりません。
また階数の数え方ですが、中二階は1.5階、中三階は2.5階にあたります。
スキップフロア(中二階)のメリット
まずはスキップフロアのメリットを紹介していきます。
- 空間を広く使える
- 家族との触れ合いが増える
- 土地の高低差を有効活用できる
- 二階建てでも3層以上を確保できる
- 三階建てより固定資産税が安くできる
順番に見ていきましょう。
空間を広く使える
スキップフロアを導入する最大のメリットは空間を広く活用できることです。スキップフロアは階段の途中に部屋を作る構造で壁が吹き抜けになっているので、一階から見た時に部屋がかなり広く感じます。
部屋が広く感じるだけでなく、一階と二階の中間にある空間を利用するため、収納スペースを増やしたり、キッズスペースを作れたりと、空間をフルに活用することができるため、狭い敷地でも充実した家づくりができるようになります。
家族との触れ合いが増える
最近ではスキップフロアに在宅ワークのスペースを作る人が多くなりました。仕事をしながらでも家族の様子が見れるなど、同じ空間に居ながらもスペースが区切られているので、家族とは違うことをしながらも家族と触れ合いができます。
スキップフロアをキッズスペースにした場合、別の場所にいるのに同じ空間にいて子どもが遊んでる様子を見守ることができるなど、家族それぞれの時間を持ちつつも家族の触れ合いができるのはスキップフロアならではのメリットです。
土地の高低差を有効活用できる
平坦な土地の場合には悩むことはありませんが、購入する土地、もしくは保有している土地に高低差があるケースがあります。そこで悩むのが土地の高さをどうするかです。土地を削って平坦にするにはお金がかかり、標高の高い土地にだけ家を建てると狭くなってしまいます。
スキップフロアを使った家づくりをすれば、高低差をを活かして部屋を作ることができます。土地を削る費用を部屋を作る費用に回すことができるので、理想の家が作りやすくなります。
二階建てでも3層以上を確保できる
二階建てでも、フロアを4~5層にすることも可能で、普通に建てる二階建てより標高が高くなります。これが私たちにとってはメリットでした。
実は私たちのお家は小高い土地に建っているため、三階建てにすると眺望が良いので三階建てを検討していました。しかし、二階建てにスキップフロアを加えれば三階建てとほぼ同じ高さとなり、利用できる部屋数も同じになるのです。
さらに二階建てと三階建てでは設計や構造計算にかかる費用が異なってくるため、二階建てにスキップフロアを導入する方が安く済むケースが多いのです。
屋根裏にスキップフロアを入れることで眺望を確保しつつ、シアタールームや趣味の部屋にすることができるので、狭い敷地で自分の空間を作りたいという人には二階の上にスキップフロアを作るのはおすすめです。
三階建てより固定資産税が安くできる
スキップフロアを作った場合でも床面積に合わせて固定資産税がかかるのですが、スキップフロアの天井の高さを1.4メートル以下にすることで、床面積に含まれない構造にすることができます。
床面積によって固定資産税は数万単位で変わってきます。固定資産税は毎年かかってくるため、数万違うと維持費としてかなり大きな金額になります。三階建てにしたいと考えている人は固定資産税も含めてスキップフロアも検討してみてください。
天井が低いと使いにくいと思うかもしれませんが、天井が低いとそれはそれで小部屋感が出たり、収納場所として使うこともできるので、個性的な家づくりができますよ。
スキップフロア(中二階)のデメリット
スキップフロアのデメリットも見ておきましょう。実際に住んでみないと気付かないデメリットもあるので事前に知っておきたいところです。
- 空調の効きが悪くなる
- 階段が多くて危険
- 建築コストがかかる
- 設計・施工に技術が必要
- 音や臭いが気になる
順番に見ていきましょう。
空調の効きが悪くなる
スキップフロアは壁を作らず吹き抜けを取り入れていたりするので、当然、冷暖房の効きが悪くなります。
しかし、最近の家は断熱性や空調管理の機能が大幅にアップしているので、これから新築で建てるという場合には、ある程度高性能の断熱・空調を扱う施工業者を選択していれば、それほど気にする必要はなさそうです。
ただ、それでも心配になるという場合には全館空調を取り入れている施工業者を選ぶのもひとつです。
階段が多くて危険
スキップフロアを導入すると、どうしても階段の数は多くなってしまいます。構造次第では三階建てよりも階段が多くなるケースもあります。
階段が増えると小さなお子さんや高齢者がいるご家庭ではどうしても危険になってしまします。また階段数が多いとそれだけ日常生活で面倒に感じてしまう可能性があります。
建築コストがかかる
スキップフロアを導入すると当然、二階建ての住宅より建築コストはかかってしまいます。1.4メートル以下の設計にしたとしてもフロアを作るための建築材料は必要です。
二階建てよりは建築コストはかかるけれど、三階建てほどはかからないといった感じです。
設計・施工に技術が必要
スキップフロアに憧れて「自分のお家にはスキップフロアを導入するんだ!」と考えている人もたくさんいると思いますが、スキップフロアはどの施工業者でも作れるわけではありません。
スキップフロアを導入するには、スキップフロアに適した設計や施工をする必要があるので、ちゃんとお願いしようと思っている施工業者にスキップフロアができるかは確認しておきましょう。
契約をしてから「スキップフロアができない業者だった」とならないように注意しましょうね。
音や臭いが気になる
意外と見落としがちなのが「音」や「臭い」です。スキップフロアは吹き抜けになっているので、家族とコミュニケーションが取りやすい反面、家族の声や動き回る音が伝わってきてしまいます。
また、ダイニングがある所にスキップフロアがあれば、どうしても食事の臭いなんかも伝わってきてしまいます。
音や臭いはどうしようもないので、どうしても遮りたいという場合には、一時的にフロアを遮断するロールスクリーンなどを取り付ける必要があります。
スキップフロア(中二階)のイメージ
スキップフロアのメリットとデメリットを並べてきましたが、結局はスキップフロアの良さはおしゃれなところです。
スキップフロアのあるお家って素敵だと思いませんか?
多くの人がスキップフロアの写真をアップしているので、参考にしたいスキップフロアのイメージを並べていきます。
子ども部屋がスキップフロアに。かわいい。
スキップフロアから見たリビング。広く見えます。
まとめ
今のところ、このスキップフロアのあるお家がいいなぁと思っています。
確かにスキップフロアの造りにはデメリットもありますが、対策を取ればデメリットも軽減でき、理想の家が建てられるのではないかと思います。
スキップフロアを取り入れた人の後悔ポイントである冷暖房の効きの悪さも、ロールスクリーンを取り付けたり、エアコンの位置や仕切りを設けることで緩和できるのではないかと思っています。
三階建ての間取りとスキップフロアのあるお家の間取りをよく見比べ、生活のしやすさなども考えながら決めていきたいと思います。