いざ「注文住宅を建てたい!」と考えた時にまず思い浮かぶのが「住宅展示場に行く」ということ。私たち夫婦もそうでした。しかし、いろいろ調べてみると住宅展示場は行かない方が良いという情報も。
今回は、注文住宅を建てたい人が住宅展示場には本当に行かない方が良いのかどうか、実際に住宅展示場に行った上で注文住宅を建てた経験を紹介していきたいと思います。注文住宅をこれから建てようと考えている人は参考にしてみてください。
目次
住宅展示場は行かない方が良いと言われる理由
住宅展示場に行かない方が良いと言われる理由とは何でしょうか。住宅展示場に行った時と実際に注文住宅を建てた時のギャップから考えてみました。
来場に個人情報を記入することで営業を受ける
まず面倒だったのが、どの展示場のどのハウスメーカーに入っても個人情報の記載を求められ、その後必ず営業の電話がかかってくることです。「注文住宅を考えている」というとガツガツ連絡が入りますし、「まだまだ先なんですよね」と言っていても「その後どうですか?」とちょこちょこ連絡が入ります。
住所も記載することでDMも送られてくるようになります。DMは注文住宅を建てても停止をするまではずっと送られてくるので面倒です。建て替えなどで住所が変わらない場合には定期的にDMが送られてくることになります。
営業が嫌だという人は電話口で検討は止めたとはっきり言ってしまうのが良いでしょう。DMも簡単に止めることができるので、だらだらと先延ばしにせずに対応すれば大したデメリットにはなりません。
担当者を選べない
基本的に住宅展示場に行った時に空いている営業マンが担当者になります。他の展示会場に行ったとしても個人情報を突き合わせて最初に対応した営業マンから連絡が入るようになるため、相性の合わない担当者だった場合に担当の変更ができないのはひとつのデメリットです。
その担当者しか相対することがないため、特に意識することがありませんでしたが、注文住宅を建てるのには担当者はとても重要です。気が回らない担当者や売ることばかり考えていて親身に対応してくれない担当者だった場合には、引き渡しまでにとてもストレスがかかります。
いろんなメーカーと会話することで担当者はできる限り吟味することをおすすめします。どうしてもこのハウスメーカーが良いと思い担当者だけを変更したいと思った場合は、そのハウスメーカーに対して検討をしない旨を伝えて断りを入れることで、再度訪問した時に新しい担当者をつけることができるそうです。
注文住宅は本当に細かいところまで決めるため、担当者だけでなく、会社の対応もチェックしておきましょう。良いハウスメーカーかどうか見分ける方法はこちらを参考にしてみてください。
理想が高くなってしまう
住宅展示場はあくまでも展示場のため、そのハウスメーカーの特徴を推し出した設備の整った住宅を展示しています。つまりそのハウスメーカーの中でめちゃくちゃ良いものを詰め込んだお家なので、住宅展示場ばかり見ているとどんどん理想が高くなってしまいます。
普通に建物だけで数億円かかるようなものが展示されているので、「こんなお家を建てたい!」と理想を高めすぎないことが重要です。注文住宅を建てるのには土地の広さや形、条件によって建てられるお家が変わってきます。「住宅展示場で見たようなお家を建てたい!」と要望を出してしまうとどんどん金額が上がってしまうので注意しましょう。
高い金額で契約してしまう
前述の通り、住宅展示場のお家や設備はとても豪華なため、どんどん金額が上がってしまいます。しかし、最初のプラン提案の時はオプションを省いた見積もりを出されるのが大半なので、契約をしてしまうと後からどんどん金額が跳ね上がってしまいます。
我が家では、最初の見積もりと要望を詰め込んだ後だと、だいたい1,000万円は変わり金額が変わりました。特に設備などは基本的なパッケージが用意されているところが多いので、ここは安いと思っても見積もりに要望を出した設備が入れられておらず、LIXILなどの展示場で現物の細かい仕様を決めてから改めて見積もりを出す。という対応などで、金額はどんどん上がっていきます。
あらかじめ、伝えている予算や見積もりよりは高くなるということを前提にして住宅展示場に行くようにしましょう。また展示されている住宅が素晴らしいため、その雰囲気に流されて営業されるがままに契約をしないようにしましょう。提案の流れや各社から出される見積もりを比較して情報を収集することをおすすめします。
注文住宅の予算の決め方についてはこちらを参考にしてみてください。
住宅展示場に行くと良いこと
住宅展示場に行かない方が良いと言われる理由をご紹介していきましたが、個人的には住宅展示場でいろいろ見て回って良かったなと思っています。ここからは注文住宅を建てる前に住宅展示場に行って良かったことをご紹介していきたいと思います。
住宅メーカーを知れる
一般人が思い浮かぶ住宅メーカーはテレビCMでよく見る大手メーカーに限られますが、住宅展示場ではCMで見かける大手住宅メーカーだけでなく、その地域で展開している比較的大きめの住宅メーカーのお家を見学することができます。
住宅展示場に参入できている住宅メーカーというだけで、企業規模や品質など一定の水準をクリアしているはずなので安心感もあります。
住宅メーカーをあまり知らないという人は多くの住宅メーカーを知ることができ、実際にメーカーごとの特徴を担当者から数時間で聞いて回ることができるのは住宅の知識をつけることもできるので、これから注文住宅を建てたい人は住宅展示場めぐりをするのがおすすめです。
理想の住宅をイメージできる
住宅展示場に建てられたお家はオプションを詰め込んだ豪華な作りになっているので、そのまま注文住宅に取り入れようとすると費用がどんどんかさんでいってしまいますが、「キッチンはこういう導線が良い」とか「脱衣所はこういう形にしたい」など理想の住宅をイメージするための参考にできます。
土地の形が限られていたり、少し高台になっているなど外構からお家全体のイメージを作ることができます。単純に軒天を取り入れるだけでも「展示場で見た軒天をつけたい」ではコストが高くなってしまいますが、「軒天を入れたいからニチハで選ぶ」とすれば様々な費用での軒天を比較することができます。
大事なのは理想をイメージして自分たちに合ったプランを作ることです。まず理想のイメージを作るのに住宅展示場は役立ちます。
キャンペーンで得する
情報収集やイメージ作りといったものだけでなく、来場キャンペーンを行っている住宅メーカーが多く、キャンペーンを利用することでお得なメリットもあります。たいていの住宅メーカーは、アンケートの記載でサランラップや洗剤といった日用品からひざ掛けなどのノベルティなどを配っています。
来場タイミングでキャンペーンは異なりますが、私たちが行った時には一条工務店でQUOカード5,000円分もらえるというものがありました。アンケートに回答するだけで5,000円分のQUOカードがもらえるのはかなりお得ですよね。
こういったキャンペーンを利用するのも住宅展示場に訪れるひとつの楽しみです。いろんなキャンペーンが展開されているのでチェックしてみてください。
休日のイベントとして楽しむことができる
住宅展示場に行って良かったことをいろいろと挙げましたが、単純に休日のイベントとして楽しかったというのが一番です。展示されている住宅を見て「いつかこんなお家を建てたいなー」など見て回るだけでも楽しいものですが、メーカーごとにOB訪問や工場見学などのツアーをやっていたりします。
実際に生活しているお家を見れるOB訪問
OB訪問とは過去にその住宅メーカーで住宅を建てられた方のお家に直接訪問させていただき、実際に生活されている様子を見学させていただくものです。住宅展示場だと来場用に作られていますが、OB訪問だと実際に生活するためのお家が建てられているので、「床とテラスの材質を寄せて広く見せているんだな」とかいろいろ参考にできます。
OB訪問させていただいたお宅もそれなりに豪華だなという印象でしたが、イメージだけ参考にさせてもらえば費用を抑えて実現することもできます。
ランチビュッフェ付きの工場見学
私たちはへーベルハウスの工場見学に参加させていただきましたが、工場見学でへーベルハウスの設備をいろいろ見させてもらった後にランチビュッフェをいただきました。
工場見学の前後にOB訪問もさせてもらうバスツアーになっていて無料でした。「お金のある住宅メーカーはすごいなー」という感じでしたが、単純に休日のイベントとしてとても楽しめました。
住宅展示場に行く時に知っておきたい心構え
ここまでご紹介してきたように住宅展示場に行くのは良いメリットもデメリットもありますが、行かない方が良いと決めつけてしまうのではなく、事前に心構えをしておくことで有効活用するのがおすすめです。
最後に住宅展示場に行く時に知っておきたい心構えをご紹介していくので最後までチェックしてから住宅展示場めぐりをしてみてください。
その場で契約はしない
住宅展示場は各メーカーの住宅を紹介して契約をするために建てられています。そのため、対応する担当者は精一杯営業してきます。豪華な住宅、無料のサービス、耳障りの良い営業トークなどから流されてその場で契約しないようにしましょう。
特に注文住宅は細部まで自分たちで決めていく必要があるので、より親身に対応してくれる担当者やメーカーを選ばないとストレスとコストが高くつきます。要望を上手く実現してくれる担当者や、理想に合った住宅を建てられる住宅メーカーをしっかり見極めましょう。
最初から契約は絶対にしないとまずは決めて住宅展示場に行くようにしましょう。
個性的な間取りの作り方を見る
まずは契約しないとしても住宅展示場に行くことでいろんな間取りや設備を見ることができます。例えばスキップフロアや収納の作り方などとても参考になるものがあるので、限られた土地で部屋の数や収納などをチェックして自分たちの注文住宅でどのように取り込めるか意識して見るようにしましょう。
我が家も注文住宅で住宅展示場で見たものを参考にいろいろ取り入れました。リビングにキッズスペースを取り入れたり、子ども部屋は将来分けられるように作っていたりします。
建てる段階で計画的に取り入れないとできない設備なども参考になります。
おしゃれなインテリアの参考にする
間取りだけでなくインテリアもおしゃれにしている展示場が多く、とても参考になります。
例えば我が家の洗面も住宅展示場を参考にして作りました。洗面台はサンワから取り寄せてミラーは楽天で購入して設置し、ニトリや100均のものを置いて安上がりですが住宅展示場で見た高級感を実現できたと満足しています。
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ミラーは楽天ROOMにもアップしているのでチェックしてみてください。
インテリアはオンラインショップを眺めているだけでも参考になるのでいろんなサイトをチェックしてみてください。おすすめのおしゃれな家具インテリアのサイトはこちらを参考にしてみてください。
公平に比較することを忘れない
最後に大事なのは住宅メーカーを公平に比較することです。住宅展示場では各社の営業マンが自社の特徴をアピールします。しかし、それは自社の良さを前面に押し出したアピールで、住宅の素人である私たち一般人が簡単に良し悪しを判断できるものではありません。
また、住宅メーカーは住宅展示場にある規模の大きな住宅メーカーだけでなく、地域に特化した工務店などたくさんのメーカーがあります。予算に合わせて自分の理想をより実現できる住宅メーカーをしっかりと比較検討する必要があります。
いろんな住宅メーカーを比較してみたい場合にはスーモカウンターの利用もおすすめです。スーモカウンターでは予算や住宅のイメージに合わせてスーモカウンターの担当者が住宅メーカー複数社を紹介してくれます。第三者が客観的に特徴を紹介してくれて、完成した住宅の引渡しまでの保証をしてくれたりとサービスもたっぷりなのでぜひ活用してみてください。
住宅展示場は行かない方が良いということはない
住宅展示場に行くと豪華な設備や間取りに希望が膨らみます。それと同時にコストもどんどん膨らんでしまった状態で契約を進めてしまうといった懸念などから、行かない方が良いという意見も出てきてしまいます。
しかし、住宅展示場で理想とする実物を見て回ることで、理想の注文住宅のイメージ作りができます。このイメージを作って取り入れていくのが注文住宅の楽しいとろこですよね。本記事で紹介したポイントに注意しながら住宅展示場をめぐって、理想の注文住宅の参考にしてみてはいかがでしょうか。