注文住宅を建てたい時に気になるのが建設会社と契約するまでにかかる期間ですよね。注文住宅だからいろいろ細かく決めた上で契約したいけど、契約もしていないのにどこまでプランを相談していられる期間があるのか気になるところです。
実は注文住宅の家づくりは契約した時点でほぼ8割は決まってしまうため、契約は慎重に行う必要があります。この記事では注文住宅で契約をするまでの期間と契約までにすることや契約時の注意点をご紹介していきます。
目次
注文住宅で契約するまでの期間
注文住宅で建築会社と契約をするまでにかかる期間はおよそ4か月程度とみておきましょう。およそ4か月と言っても4か月までに契約しなければいけないというわけではありません。逆に契約までは最低でも4か月以上かけて慎重に建築会社を決めるようにしましょう。
建築会社によって得意・不得意やメリット・デメリットは異なります。選択する建築会社によってはご自身が理想とする家づくりができない場合もあるので慎重に建築会社を選びましょう。
建築会社と契約をするまでの流れとそれぞれの期間をみていきましょう。
注文住宅のプランを作成する
建築業者を選ぶ前にある程度の住宅プランを検討しておきましょう。
・土地から購入するのか
・2階建てか3階建てか
・木造か鉄骨か
上記の違いなどでお願いできる建築会社が変わってきます。またご自身がイメージする家づくりが実現できるかも建築会社によって違ってくるので、まずは予算を含めてある程度のプランを検討しておきましょう。
このプラン検討は1か月ほどかけてじっくりと練るようにしましょう。
建築してもらう業者選びをする
注文住宅のプラン検討がある程度イメージできたら建築を依頼する業者選びを行います。業者を選ぶ際には複数の建築会社にプラン作成を依頼して比較するようにしましょう。少なくとも4社ほどは見積もりをとってそれぞれのプランを提出してもらうことをおすすめします。
この業者選びには2か月ほどかけて要望を伝えてプランの修正を複数回行います。この業者選びをしている最中にもご自身の理想とするプランをブラッシュアップしていきましょう。
業者を選定して契約する
建築を依頼する業者を決めたら契約の手続きを開始します。契約をする際には住宅ローンの審査も進めることとなり、融資が下りることが確定してから正式に契約することになります。
この住宅ローンの審査には1か月ほどかかるので契約の手続きが完了するのに1か月はかかることになります。
・住宅プラン作成:1か月
・建築業者選び :2か月
・契約手続き :1か月
◆契約するまでの期間:合計4か月◆
注文住宅の契約までに決めること
注文住宅で契約をするまでに決めないといけないことを見ていきましょう。
・家づくりにいて
・資金繰りについて
・土地について
大きく分けると上記の3つに分かれますが、その中もさらにいくつかの決め事があります。全てを決めるまではわりと手間ですが、決めることが多いからこそ契約までの期間で家づくりの8割が決まってしまうのです。
家づくりで決める事
・理想の間取りイメージ
・家の形状や階数
・引き渡しスケジュール
・全体予算
・施工会社
家づくりで決めるのは家そのものをどうしたいかというプラン作りがメインです。他にはいつまでに入居できるか、費用はいくらまでか、などの細かいものもありますが、どんなお家を建てたいかと予算を持って建築してくれる施工業者を決めることがメインとなります。
資金繰りで決める事
・住宅ローンを組む金融機関
・住宅ローンの金利
・住宅ローンの返済方法
・つなぎ融資の有無
資金繰りでは住宅ローンを組める金融機関を決める必要があります。銀行ごとに融資してくれる金額や金利が異なるため、どの金融機関で住宅ローンを組むかはかなり重要です。
住宅購入は金額が大きいため、金利が1%違うだけで月々の返済が万単位で異なってきます。また返済方法やつなぎ融資の有無も人によっては重要性が異なるのでしっかりと検討する必要があります。
土地で決める事
・土地の場所や広さなどの条件
・土地購入の予算
・土地の購入
・土地に建築物があった場合に解体業者
土地から購入する必要がある人は場所や広さなどの条件と予算を選択する必要があります。希望する場所によっては理想の間取りで建てられない場合もあります。土地が決まっていなければ住宅のプランも決めることができないので、先に土地の購入をする必要があります。
また購入した土地に建築物があった場合には解体費用もかかり、地盤改良や外構工事が必要になるかも施工会社と相談しておきましょう。
注文住宅で契約する時の注意点
最後に注文住宅で契約をする時の注意点をご紹介していきます。
注意点はこちらです。
・要望が実現可能か確認しておく
・業者からの提案はないものと考える
・見積価格だけでなく標準設備のグレードを確認する
・ひとつの要望で50万円増える
細かく見ていくと注意点はかなり多くなりますが、とにかく事前に知っておくべきことをご紹介していきます。
要望が実現可能か確認しておく
基本的には最初に建築業者からどういう家を作りたいかヒアリングを受けます。そこで細かい要望を伝え、建築業者は要望にそってプランを作成してくれます。
ここで間取りの要望だけでなく、こういう設備を入れたいなど、希望するものは全て伝えておきましょう。例えば中2階(スキップフロア)を作りたいなどの要望は、対応できる会社が限られてきます。
契約した後になって要望を伝えても「うちじゃできない」といったことにならないように契約前に全ての要望を伝えておくようにしましょう。
業者からの提案はないものと考える
建築業者は住宅づくりのプロです。住宅づくりのプロなので自分が要望する以上のプランを作ってくれたり提案をしてくれたりするものと思いがちですが、建築業者からの提案はないものと考えましょう。
実際に私たちは大手ハウスメーカーから工務店まで、10社以上の建築業者とプランを相談しましたが、私たち自身が作ったプラン以上になる提案をしてもらえることはありませんでした。基本的に建築業者は「こういったことはできるか」と聞かないと何も教えてくれないので、イメージするものがあればこちらからどんどん提案していきましょう。
見積価格だけでなく標準設備のグレードを確認する
予算が決まっていると見積価格が予算内に収まっているかどうかが気になりますが、基本的には見積価格以上になってしまうことが大半です。
大きな理由としてグレードの高い設備を標準設備と思い込んでいる場合や、標準設備では納得できない場合があるためです。グレードを上げるともちろん費用がかかりますし、取り扱いのない設備を入れるのにも費用がかかります。事前に標準設備はしっかりと確認しておきましょう。
ここでポイントなのが標準設備に設定されているもの以外を設置する際の金額の決め方です。注文住宅なので理想のキッチンを入れたいという要望は当然出てきますよね。建築業者によっては標準装備ではないため追加で費用が発生します。その際に加算される費用が差額分だけの追加なのか、設備にかかる費用をそのままプラスするかは建築業者によって分かれます。標準設備外を設置する場合の費用の加算方法は確認しておきましょう。
ひとつの要望で50万円増える
事前に細かく要望を伝えてプランニングをしたとしても契約後に改めて「こうしたい」といったものは出てきてしまいます。後悔のないマイホームを作るためには契約後にもさらに細かく打ち合わせをする必要があり、ひとつ要望が追加されるだけでプラス50万円となるものと考えておきましょう。
なるべく追加費用が発生しないためにも契約前の打ち合わせで、階数を重ねて細かい要望まで取り入れた状態での見積もりを作ってもらうようにしましょう。契約前の打ち合わせは何度やっても問題ありません。迷惑かもしれないと考えてしまいがちですが、こちらは一生の買い物をするので一生の後悔がつきまとうことになります。納得いくまで事前の打ち合わせをしてから契約をするようにしましょう。
・要望は先に伝えておく
・理想以上にする提案はされない
・標準設備のグレードを確認する
・標準外設備の金額の加算方法を確認する
・ひと声50万円